【最新教育コラム 第2号(2015年4月11日)】

☆高校3年生の「4技能」は?!

■文科省調査

文部科学省は先月17日、高校3年生を対象とした「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能にわたる英語力調査の結果の概要を公表しました。

調査は昨年7~9月、全国の国公立約480校の高3生約7万人(「話す」に関しては約1万7000人)を対象として実施されました。

政府は、高卒レベルの英語力の目標を「英検準2級~2級程度」としていますが、今回の調査では、4技能のうち最も成績のよかった「読む」でも約73%が英検3級レベル以下、つまり中学内容以下にとどまっており、「書く」「話す」になると約87%が3級レベル以下でした。

国際共通指標であるCEFRに置き換えて、「A1」を英検3~5級程度、「A2」を準2級程度、「B1」を2級程度、「B2」を準1級程度と換算して判断していますが、日常の範囲で単純な情報交換ができるレベルとされる「A2」に達した生徒はどの分野でも1~2割程度、英語圏で暮らせるレベルとされる「B1」では最大でも2%にとどまっています。政府目標の達成の難しさが浮き彫りになった形です。

具体的に、領域ごとに見ていくと、「読む」では、A1が72.7%と全領域で最も少なく、以下、A2が25.1%、B1が2.0%、B2が0.2%となっています。次に成績がよかったのが「聞く」で、A1が75.9%、A2が21.8%、B1が2.0%、B2が0.3%で、ごくわずかにではありますが、全領域で最大となっていました。高いレベルになると、読むことが得意な生徒よりも聞くことが得意な生徒が若干多いのかもしれません。同様に、「書く」はA1が86.5%、A2が12.8%、B1が0.7%、B2が0.0%であり、「読み書き」と一括りにされがちな文字の運用についても、「読む」と「書く」の間に無視できない差があることがわかります。最後に「話す」については、A1が87.2%と最大であり、A2が11.1%、B1が1.7%となっていました。

とくに大きな問題と考えられるのは、「書く」において、0点だった生徒が29.2%(約2万人)にのぼっているという事実でしょう。「話す」での0点が13.3%だったことと比較しても、「書く」力については、かなり補強する必要性があると言えそうです。

また、テストと同時に行われたアンケート調査では、英語の学習が好きかどうかを尋ねた質問に対し、「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」と回答した生徒が58.4%にも達しており、さらに、A1レベルの生徒ではほぼ7割にも及びました。また、どの程度まで英語力を身につけたいか、との質問に対し、「国際社会で活躍」との回答が8.8%にとどまったのに対し、最多は「海外旅行などで日常会話」で36.7%でした。震撼させられるのは、「学校の授業以外での利用を考えていない」との回答が25.1%だったことです。

こうした現状を見るにつけ、子どもたちには、この世界を生き抜くためのスキルとしての高度な英語力を、楽しく身につけていってほしいと願わざるを得ませんね。

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